「君に読む物語」 | ソラの木

「君に読む物語」

冒頭から、一気にスクリーンの中と同じ空気に包まれて、そのまま最後まで映画の中に。
一緒にストーリーを「体験」し、観終わった後に、
どこか気持ちいい場所に旅をしていたような充実感と満足感を味わえる、そんな不思議な映画でした。

ストーリーはいたってシンプルで、奇をてらったことも何もないんだけど、なんていうのかな・・・切なくなるぐらい美しく清々しい時間がゆったりと流れていて、ただ見ているだけ、ただそこにいるだけで「気持ちいい」。
いつまでも観ていたい。

監督は、あの、ジョン・カサベテスの息子、ニック・カサベテス。
映画の撮り方自体は、お父さんよりだいぶおとなしめな感じだけど、
とにかく繊細な演出が光っていて、ハリウッドの王道とも言えるベーシックな作品なのに、ちゃんと一線を画しているその心意気に、好感を持てました。
もちろん、お母さんのジーナ・ローランスは最高!!!!

「究極の愛の奇跡」とはこういうものだよねぇ~。。。

思わず溜息ついちゃう、美しい映画でした。